マグカップの代わりにアルミボトル缶にすると
お湯が早く沸き保温性もいい そして超軽量化
アルコールストーブで湯沸かしをマグカップで通常行ってました。アルミ缶で代用できればと思ってましたが炎の高温には耐えられないよな で考え中断。
ヒント コンビニでHOT缶コーヒーを買って暫くしてから飲んでも熱いんですよね。
登山で冬期の休憩時 マグカップでコーヒー飲んでもすぐ冷えてしまう。どちらが温度下がらないのか
先ずはアルコールストーブで温めることが出来るか、湯沸かし出来るのか?の実験
実験1 湯沸かし アルミボトル缶66φを使用。中身は水300cc。
アルミボトル缶は底が平らな商品を使用。
以前自作したグルーブアルコールストーブを使用。
結果 アルミ缶で沸かせた。 マグカップと比較したらアルミ缶が早かった!
データ1
周囲温度 5℃無風 | 周囲温度 5℃無風 | |
53φグルーブ | 同左 | |
五徳無し | 五徳無し | |
水300cc 5℃ | 水300cc 5℃ | |
0 | 5 | 5 |
1 | 20 | 18 |
2 | 35 | 32 |
3 | 50 | 47 |
4 | 65 | 64 |
5 | 81 | 79 |
沸騰95℃ | 5'45” | 5'55” |
260gアルミ容器 | 500ccステンマグ | |
直径 | 66φ | 87φ |
キャップ 無し | 蓋 有り | |
16.5℃/min | 15.3℃/min |
実験2 ステンレスマグカップとアルミボトル缶の保温を比較
実験の前に登山計画があったので山で試したら早く冷えることは無く良い感じでした。
熱湯を注ぎ温度変化を見る。熱湯250cc
結果 アルミボトル缶の温度低下が遅かった!
データ2
保温実験 | 周囲温度 6℃ 無風 | 棒温度計 | |
300ccマグカップ | アルミボトル缶 | 300ccマグカップ | |
ダブル |
260g |
シングル | |
ステンレス | アルミニウム | ステンレス | |
経過時間 | 蓋無し | 蓋無し | 蓋無し |
0 | 熱湯250cc注入 | 熱湯250cc注入 | 熱湯250cc注入 |
1 | 86 | 86 | 85 |
2 | 83 | 84 | 81 |
3 | 80 | 81 | 77 |
4 | 78 | 79 | 74 |
5 | 75 | 77 | 72 |
6 | 73 | 75 | 69 |
7 | 71 | 73 | 67 |
8 | 69 | 71 | 65 |
9 | 68 | 70 | 63 |
10 | 66 | 68 | 61 |
11 | 65 | 67 | 59 |
12 | 63 | 65 | 58 |
分 | -2.1℃/分 | -1.9℃/分 | -2.5℃/分 |
0分は計測できませんでした。寒いので注ぐだけで10℃くらいは下がっているでしょう。
結論
総合的にアルミボトル缶が早く沸き、遅くまで暖かいと不思議な結果に終わりました。私の登山や渓流釣りのスタイルに合ってるので冬の寒い時期使っていきます。
スタイルはランチの暖かいものとして「カップスープ、味噌汁、コーヒーなどのインスタント品」を使います。沸騰したら下ろしてこれらを缶飲み口から入れシェイクすれば出来上がり。飲みたい時にキャップを外せば保温を稼げます。
沸騰させても熱くて飲めませんからお湯の変化(泡が出始める)がでると80℃以上になってますので加熱止めていいでしょう。
カップラーメン用に300cc沸騰させたら沸きこぼれたのでスープ少なめでいきます。(コーヒー缶は260g容量ですが 現在は360gの缶を使っています)
缶には出掛ける前に必要量の水を入れておくと便利です。現場での計量は目分量となりますので。
注意
アルミボトル缶の蓋、キャップをすると爆発するので必ずキャップはオープンで使用。
必ず水の沸騰だけに使用する。粘性とか固まりのある状態だと局部的に温度が上がり容器が溶けたり爆発など事故の原因になる。水だと100℃以上は上がらず熱伝導のいいアルミ容器はほぼ100℃のままであると思える。数回使用で焦げとか塗料の剥げも見られません。
100℃にもなると内部のメッキが溶け体への害も考えられます。私は最大でも月に3回程度の使用なので特に気にしてません。すべて本来の使用と違ってますから自己責任で。
缶を直に触るので軍手など使い火傷しないように注意。
キャップをしっかりして下山すると気圧の関係で外形凹んでます。キャップしないか緩くしめるか。
軽量化&小型化
ステンレスマグカップが85g⇒アルミボトル缶は15g 70g軽量化。
風防も直径が小さくなり 87φ用から66φ用ですから20mm小さくできます。
スマホ以下の重量です。
アルコールストーブ(グルーブストーブ+ステン風防+燃料+アルミボトル缶) 110g
不思議なことは直径が大きく炎が当たる面積が多いマグカップが遅く アルコールストーブと直径が一回り大きい程度のアルミボトル缶が何故早いのか? 熱伝導の違いぐらいしか思い当たりません。
保温性に関しては熱伝導の良いアルミ缶が不利ですが開口面の空気に触れる面積が小さいことが貢献してると思います。
欠点
缶が柔らかいので気圧の変化とか外圧でつぶれ易いです。内側から棒で直すこと出来ますが、飲み終わったコーヒー缶を捨てないでストックしておけば 交換に困りません。
今回使用した商品 左は保温実験では使用してませんが口が小さいです。保温は更に良いはず。
ボトル缶をストーブで数回使用しましたが外観は変化なし。右は口が大きく飲み易いのでカップスープ用。左はコーヒー用に使ってます。
グルーブストーブには底面は平でないと置けません。五徳用のストーブがあれば他の容器タイプも使えるでしょう。
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□CHSストーブでアルミボトル缶湯沸かししてみました。
比較としてステンレスマグカップを使用しました。
外気温 | 外気14℃ | 外気14℃ |
ストーブ | CHS | CHS |
燃料 | 20cc | 20cc |
水量 | 300cc | 300cc |
時間/温度 | ||
0 | 10 | 10 |
1 | 24 | 25 |
2 | 42 | 45 |
3 | 64 | 66 |
4 | 86 | 87 |
5 | ||
沸騰95℃ | 4'25” | 4'22” |
消火 | 5'20” | 5’15” |
容器 | 360gアルミ容器 | 500ccステンマグ |
容器底直径 | 66φ | 87φ |
ストーブと底までの間隔 | 25mm | 25mm |
沸騰までの時間はほとんど同じでした。底面積が大きい方が熱を有効に伝達できるのですがアルミの熱伝導率がいいのでほとんど同じ時間で沸騰しました。ステンレスよりチタンマグだともう少し早くなるでしょう。
グルーブストーブより早いのは火力の違いで時間当たりアルコール消費が多く、良く燃えればカロリーが多くなります。早く沸かす必要があるならこちらがお勧めです。
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